規制改革と混合診療

先日に混合診療の範囲拡大かと記事を書きましたが、
混合診療の範囲拡大 - 喜多鍼灸院日誌
日本鍼灸師会から厚労省に折衝に行っている先生に質問してみたところ、鍼灸師会では特に問題にされていない…というより、早速に厚労相自体が、現行法で対応出来ると牽制してますね(^^;)。

厚生政策情報センター 2月19日(火) 配信
田村大臣閣議後記者会見概要(2/15)《厚生労働省

 田村厚生労働大臣は2月15日の閣議後に記者会見し、規制改革会議で検討される『保険外併用療養の範囲拡大』などについてコメントした。

とありまして、以下発言の要約があるのですが、参考資料として記者会見の文字起こしがありましたので該当部分を引用します。

《質疑》


(記者)
2問お願いしたいのですが、まず1問目が、規制改革会議で混合診療の対象拡大というのが今後テーマになりそうな感じになってきますが、大臣としては混合診療の対象を拡大する必要性について、どのようにお考えか教えてください。

(大臣)
まず、どこからそういう情報が流れたのかよく分かりませんが、まったくもって、混合診療の解禁等々に関しては我々は聞いていないことですので、本当に規制改革の方で上がってくるのかどうか、ちょっとよく分かりません。そういう前提の上で、混合診療に対してどういう考え方かと問われれば、混合診療というのは、どういう意味でおっしゃっておられるのかがよく分からない、いつもこの混合診療の議論は出てくるのですが、一応、承認申請を受けたものですよね、医薬品、医療機器等々を含めて。こういうものに関して、審査が通ったものも含めますが、今、保険外併用療養という制度があります。その中での評価療養の中で、色々と治験でありますとか、それから先進医療でありますとか、色々ありますから、こういうところに十分に対応できているものだというふうに思っていますし、以前は色々と新しい、日本で使われていない抗がん剤だとか色々な問題がありましたが、それも、比較的今は使いやすくなりつつあるはずですので、その制度を使っていただければ、色々なものに対して十分に対応ができるだろうと。混合診療が一体何を表わしているのか分かりませんが、そもそも、最低限の安全を確認できないものを、医療現場で色々な形で使われたり、色々な技術が使われるという話自体、実は色々な問題点もあるわけでして、自由診療の中でも今、ちょうど、再生医療といいますか、幹細胞の問題で亡くなられた方がおられたということで、こちらの方も、これからどういう対応をしていくかということが迫られているわけでして、どういう意味で混合診療という意味合いを使われておられるかというか、まだ我々も聞いていないので分からないのですが、そういうこともありますので、今のところ、色々なニーズに対しましては、現行制度で対応できているのではないかというふうに私は思っています。



(記者)
もう1点も、規制改革会議絡みなのですが、この会議の方でも、医療品のネット販売について、規制改革会議でも議論されるとなると、国民から見ると、厚労省と規制改革会議と、ダブルトラックで検討が進むのではないかというふうにも受け取られるかと思いますが、そこの調整は。

(大臣)
それもよく分からない。まだ何も聞いていないので。そんなことも聞いていませんし、今朝、閣議前にですね、稲田大臣ともそんな話を若干させていただいたのですが、稲田大臣もよくまだそこまで表に出ていない状況なのでというようなお話でしたから。正確には我々は聞いていません。せっかく、ああいうような検討会作っていますのでね、もちろん、色々なところで色々な議論をされるのを我々として駄目だということではないのでしょうけれども、せっかく作った検討会ですから、あそこで関係者の方々の色々な御議論をいただいて、一定のルールをお作りをいただくのが良いのではないかなというようには漠然と思っていますが。

それにしても、19日の時点で聞いてないとは、私の記載でさえ16日ですが…。なるほど。
さて、本丸が情報公開しております↓。良い時代ですね。議事録をざっと読みましたが少し面白かったです。未だ議論の前段階ですが、金丸恭文と言う人が規制緩和を言われて久しいが今まで進んでいないのはなぜなのかはっきりさせて今回に活かして進めて欲しいとか、今までと同じ用にワーキンググループ分けにするのを止めて欲しいとか、各論の細かいところで話をさせたい役人に真っ向勝負を挑んでるのかなとステロタイプな浅読みかもしれませんが楽しめました。

規制改革 - 内閣府

甘利大臣が規制改革を担当していた4年前、役人が持ってきたという規制改革案の話もにやり。分厚い資料を持ってきてボイラーの規制をどうにかするというが、それで日本のGDPが500万円ぐらい上がるのかとやり返したそうな。それぐらい、枝葉末節な話だったようです。いやいや、怖いですなあ、わざとでしょ、その役人さんも(>_<)。それとも「ボイラー命!」な人だったのかも、ボイラーへの愛を完徹して頂きたい物です(悪い意味じゃ無く)。
ということで、ボイラーさんのように私にとって肝心な、混合診療や代替補完医療とかそんな話は枝葉末節過ぎてここには出てきそうにありません。とはいえ、医療に予防の視点を入れないと制度崩壊するという委員もあり、そこに顔を出すかも知れません。そうなったら医療保険の、パイを奪い合うというより持ってるパイのクズもこぼしたくないし、その横のピザ(介護・福祉)も食べたいと思っている業界の中では出来ないドラスティックな改革と言うんですか、パラダイムシフトと言っちゃいますか、そのようなことが起るのでしょうか?
いや、現状のシステムを壊すことはしない方が良いですよね。心置きなく医者にかかれる恵まれた制度ですから。でも壊れかけてますからね、厚労相も余所から言われる前に粛々と改革を進める必要がありますよ。その時は鍼灸師会の話も聞いて下さいね。医療に予防の観点をもっと取り入れ、代替補完医療の代表選手である鍼・灸・あん摩マッサージ指圧をきちっと医療保険介護保険の制度に組み入れて下さい。
もちろん、これはボイラーマンと同じく視野が狭く、自分たちの業界の利益を考えての発言です。でも、費用対効果を考えると(鍼灸(師)のコストは安い)上手く運用出来れば良い制度に出来るのでは。(名誉のために…日本鍼灸師会はこんな一足飛びな要望はしておりません)

睡眠不足で?色々書いてしまいました。